日本女子カーリング界を長年支え続け、名門チーム「フォルティウス」の精神的支柱でもある近江谷杏菜(おおみや あんな)選手。
ベテランと呼ばれるキャリアにありながら、いま再び16年ぶりのオリンピック出場という大きな目標に向かって突き進む姿は、多くのファンの胸を熱くさせています。
氷の上で見せる冷静かつ力強いプレー。
その圧倒的なパフォーマンスの裏側には、単なる練習量だけでは説明できない「強さのロジック」が存在します。
偉大な父から受け継いだDNA、アスリートとしては驚きの食生活、そして機能性を追求した独自のトレーニング……。
今回は、氷上のトップカーラー、近江谷杏菜選手の強さの源泉に迫ります。
彼女がなぜ進化し続けられるのか、その秘密を紐解いていきましょう。
近江谷杏菜の強さの秘密は?
女子カーリングの名門「フォルティウス」において、中心選手としてチームを牽引する近江谷杏菜選手。
彼女の最大の魅力は、165cmという恵まれた体格から繰り出されるパワフルなショットと、精密機械のような正確さを誇るスイーピングにあります。
生年月日:1989年10月12日
身長:166㎝
趣味:もの作り・料理・スポーツ観戦
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ベテランの域に達しながらも、常に進化を続ける彼女のプレーは、チームの得点源として欠かせない存在です。
特に、ストーンの軌道を自在に操る多彩なショットのバリエーションは、長年の経験と研鑽の賜物といえるでしょう。
ピンチの場面でも冷静沈着に状況を判断し、勝利への道筋を描くその姿は、多くのファンを魅了し続けています。
若手選手が台頭するチームの中で、屋台骨として安定感をもたらす彼女の存在は、フォルティウスが国内屈指の強豪であり続けるための重要な鍵となっています。
父親の好幸氏との関係

近江谷杏菜選手のカーリング人生を語る上で、父・好幸氏の存在は決して欠かすことができません。
好幸氏は、1998年の長野オリンピックに出場した日本男子カーリング界のレジェンドであり、日本のカーリングが世界へと歩み出した黎明期を支えた偉大なオリンピアンです。
長野五輪🇯🇵代表
左から近江谷好幸さん(杏菜ちゃんお父さん)、リラーズ佐藤浩コーチ、敦賀さん
3人とも若い! pic.twitter.com/z68vYohup0— maroon (@maroon_azalea) March 7, 2025
杏菜選手が歩んでいるカーラーとしての道は、まさに父から受け継がれた輝かしい「カーリングのDNA」が色濃く反映されたものと言えます。
彼女が育った北海道北見市常呂町は、カーリングの聖地として知られていますが、家庭内でもカーリングは日常の一部でした。
幼い頃から父の背中を見て育ち、氷上での立ち振る舞いや、勝負どころでの集中力を自然と身につけてきたのです。
💬「すごさはちょっと感じていた。やめずに続けてきたのは父の影響もあったかな」
引用元:iJAMPポータル
好幸氏は単なる父親としてだけでなく、時には厳格な指導者として、またある時には一番の理解者として彼女を支え続けてきました。
二人の共通点は、氷の状態を的確に読み取る鋭い洞察力と、どんなに厳しい戦況でも諦めない粘り強さにあります。
また、妹の七海選手も同じくトップカーラーとして活躍しており、まさにカーリング一家。
父から娘へと受け継がれた情熱は、技術的な指導を超えて、アスリートとしての魂そのものの継承とも言えるでしょう。
オリンピックという大舞台の重圧を知る父からのアドバイスは、彼女が壁にぶつかった時の大きな道標となっています。
父が果たせなかった夢、そして父と共に培ってきた技術を手に、彼女が再びオリンピックの舞台を目指す姿は、多くの人々に感動を与えています。
世代を超えて繋がるこの「血の通ったストーリー」こそが、彼女の揺るぎない精神的支柱となっており、困難な状況下でも前を向き続けるための源泉となっているのです。
驚きの食生活を調査
近江谷選手は、トップアスリートとしては珍しい「プラントベース(植物性食品中心)」の食生活を取り入れている「菜食カーラー」としても有名です。
これは単なる好き嫌いではなく、自身のコンディションを最高の状態に保つための、徹底した自己管理の一環です。
植物由来の食事を中心とすることで、体のリカバリーを早め、常にクリアな思考を維持することを目指しています。
海外遠征が多いカーリング競技において、食環境の変化は大きな課題となりますが、彼女は現地でもプラントベースの食材を工夫して取り入れ、自らの信念を貫いています。
このようなストイックな姿勢は家族やチームメイトからも注目されており、高いプロ意識を持って日々の食事と向き合っています。
オフシーズンも欠かさないトレーニング
氷の上に乗らないオフシーズンこそが、次の勝利への準備期間となります。
近江谷選手は4月から6月にかけての約3ヶ月間、あえて氷に乗らない期間を設け、徹底したフィジカルトレーニングに励んでいます。
その内容は非常にユニークで、バレエストレッチや陸上トレーニングを取り入れたものです。
単に筋肉量を増やすのではなく、自分の体を思った通りにコントロールするための「神経系の強化」に重点を置いています。
バレエによる柔軟性と体幹の強化は、カーリング特有の低い姿勢を安定させ、正確なショットを生むための土台となります。
機能性を極限まで追求し、年齢に左右されないしなやかな動きを作り上げるそのプロセスは、まさにプロフェッショナルそのものです。
クラウドファンディングで見せた感謝の形
フォルティウスは、活動資金を募るためのクラウドファンディングを実施し、多くの支援を集めることに成功しました。
近江谷選手は、このプロジェクトを通じて寄せられた一人ひとりの温かいメッセージに全て目を通し、それを自らの力に変えています。
支援者からの声は、時にプレッシャーとなることもありますが、彼女はそれを「自分たちが頑張るべき理由」としてポジティブに捉えています。
ファンからの期待を直接肌で感じることで、チームとしての結束力はさらに高まりました。
感謝の気持ちを常に忘れず、支援者の思いを背負って戦う姿勢は、多くの人々が彼女を応援したくなる大きな理由となっています。
まとめ
近江谷杏菜選手の強さは、決して一朝一夕に築かれたものではありませんでした。
オリンピアンである父・好幸氏から受け継いだ情熱を核としながらも、「菜食」という独自の体調管理や、「神経系を鍛える」という緻密なトレーニング理論を組み合わせることで、自分だけのプレースタイルを確立しています。
そのストイックな姿勢は、まさに「心・技・体」が完璧に調和したプロフェッショナルの姿そのものです。
また、クラウドファンディングを通じてファンとの絆を深める姿からは、彼女が一人で戦っているのではなく、多くの人々の想いを力に変えていることが伝わってきます。
進化を止めることなく、再び世界の頂点を目指す近江谷選手。
これからも全力で応援していきましょう。

